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ピープショウパヴィリオン

場所 : カナダ、カルガリー
時期 : 2005年
用途 : アートギャラリー
依頼主 : Artcity
サイズ  : 延床面積  12.24 ㎡
タイプ   : 設計競技

設計 : (株)姫松建築設計事務所
 
受賞 : ベスト10 プロジェクト
 

カナダ、カルガリーで毎年9月に行われるアートフェスティバル、"アートシティ"のパヴィリオンデザインです。
ピープショウはアートシティの一環でパヴィリオンデザインの設計競技です。


TRANSCENT PAVILION (TRANSCENTは造語でTRANS:越えて+SCENT:におい)

"過去から何も別のものが存在しない時、人々が死んだ後、ものが壊れ香りが辺りに広がり物の味が長い間残った後、まるで魂が快活に生まれるかのように、小さく触ることのできない実態のしずくの中で、記憶が巨大な建造物となり現れてくる"

-マルセル・プルースト "失われた時を求めて"-

 

TRANSCENT PAVILIONは特定のにおいを嗅いだことに反応してある特定の記憶が蘇る"プルースト現象"を利用したプロジェクトです。

この小空間内にはある香水が吹きかけられており、人々はその中でヴィジュアルアートを鑑賞します。

その香水はカナダで最も販売されている物を使い、日常生活で出会う確率が高いものです。

パヴィリオンの壁はスポンジで造られており、香水が容易に染み込む素材で、上映作品の防音の効果もあります。

 

TRANSCENT PAVILIONではヴィジュアルアートを鑑賞すると共に、その鑑賞者に香の体験という種を蒔きます。

鑑賞者はアートフェスティバルの後、カナダで日常生活を送りますが、パヴィリオン内で嗅いだ人気のある香水の香りに日常でたびたび出会います。

その時、鑑賞者はパヴィリオンでの体験を時間と空間を越えて(TRANS)、自分の記憶の中で再体験します。

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