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水と彫刻の丘

場所 : 千葉県市原市
時期 : 2010年
用途 : 美術館
依頼主 : 千葉県市原市
サイズ  : 延床面積  2345 ㎡
タイプ   : 設計競技

1995年、千葉県市原市の観光と文化の拠点として高滝湖畔にオープンした「水と彫刻の丘」のリノベーション。

象徴的な曲面壁・動線を残しながら、この建築をスケルトン状に解体し、この敷地内にもたらされる水による空間の連続性を利用する。建築空間・展示計画・親水性において開かれ、周辺環境との間に潤いのある建築とすることを目標とした。
我々の考えるリノベーションとは時代を考慮しつつ、良い部分・悪い部分を明確に分け、いい部分を助長し、悪い部分をなにか1つのエレメントによってネガティブなものからポジティブに変えることにある。その1つのエレメントとはこのプロジェクトでは水なのである。


「水の房」
その水のモチーフを展示空間へ展開させ、連なる水滴のようにスケルトンに付着する透明球状ETFE 膜、「水の房」を提案する。


――作品の独自性と作品間のつながりの共存
建築を分節すると同時に、連続した空間を創り出すこの水の房は既存の動線沿いに連続的に配置される個別の展示空間として機能する。これは芸術作品の独自性を助長するのと同時に、芸術作品それぞれのつながりも1つの作品として創り出すこととなる。


――多様で喚起力のあるアーティストスペース
展示計画を行う上で重要な事柄として、作品の意図が発揮される場所を用意することにある。この計画の中では大きな空間・小さな空間・自然光の入る空間・自然光の入らない空間・リニアな空間・奥行きのある空間・外部とのつながりのある豊かな空間等様々な場所を用意しており、アーティストが自分の作品のための場所を見つけやすい美術館となる。


――水がもたらす、光のリノベーション
水に囲まれた水の房は透過する光と反射する光に包まれ、既存の建築の物質感を喪失させ、水々しい躍動感のある建築に生まれ変わるだろう。

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